大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

広島高等裁判所 平成11年(行コ)12号 判決

主文

一  本件控訴を棄却する。

二  控訴費用は、控訴人の負担とする。

事実及び理由

第一控訴の趣旨

一  原判決を取り消す。

二  被控訴人が、控訴人に対し、平成一〇年三月三一日付け指令防土第四三―八六号をもってなした国有財産加工に係る不承認処分を取り消す。

第二事案の概要

原制決の「第二 事案の概要及び争点」に記載のとおりであるから、これをここに引用する。ただし、原判決五頁一一行目の「被告が」から同六頁七行目までを「右は、国有財産の本来の用途または目的に即した用法ではないから、国有財産法一八条三項にかかる国有財産の目的外使用には該当せず、これとは別に国有財産管理者である被控訴人が、国有財産の加工に関して事実上承認する(承認しない)ものであるというべきである。したがって、本件申請に対して被控訴人がなした本件不承認は、行訴法三条二項にいう「処分」には該当しない。」と改める。

第三争点に対する判断

一  原判決の「第三 争点に対する判断」に記載のとおりであるから、これをここに引用する。ただし、原判決九頁一二行目の「その他特別法の適用がないため」を「その他特別法の適用がない、いわゆる」と、同一二頁七行目の「仮に、」から同一〇行目までを「本件土地が囲繞地であるかどうか、囲繞地通行権が発生するかどうかは別個に解決されるべきものであって、右架橋にかかる権利あるいは法的利益に結びつくものではないから、右主張は失当である。」とそれぞれ改める。

二  当審における主張立証も前記認定判断を左右しえない。

三  よって、原判決は相当であり、本件控訴は理由がないから棄却することとし、主文のとおり判決する。

(裁判長裁判官 浅田登美子 裁判官 菊地健治 裁判官 河野清孝)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例